【ネタバレ】新海誠監督天気の子見てきた感想
いや~~~~~よかったい!
ネタバレ感想なので映画はもちろん過去作も見てから読んでください
1.今作単体での評価
いいボーイ・ミーツ・ガールだった。こういうのでいいんだよ。ケンちゃんや夏美さんもいい味出してたと思う。リーゼント刑事のインパクトもいい。
ちょっと気になったのはクライマックスで走るのは定番の演出だがとにかく走ってるめちゃくちゃ走ってる。10kmくらい走ってるんじゃねえのか。
RADWINPS, RADWINPS, 雨, RADWINPS, 雨, 雨, RADWINPS, 雨, RADWINPS 並にRADWINPSが酷使されてる。名曲しか作らないからしょうがないね。
2.新海誠監督作品について
新海誠監督といえばご存知の通り「はえ~お空きれい…」と思ってたらいつのまにか終わってる作品を送り出すことで有名です。
自分が最初に触れたのはほしのこえでした。当時からどこぞのシコルワ並にハッピーエンド狂信者だった自分はえっこれで終わり?と首を捻ってました。
その次の雲のむこう、約束の場所はまさに「おそら、きれい」でした。初見であのストーリーすべてを理解できた人はすごいと思う。
そして秒速5センチメートルでは「なんやねんこの男は!」と主人公にいらつくばかりでした。監督結ばれない恋というかどんだけ男女のすれ違いを表現したいのかと。
星を追う子どもも難解でした。これだけ作風の気色が違うのでいつもの恋愛モノと身構えて見たのに全く異なりますからなおさら足を踏み外したような感覚に陥ります。
言の葉の庭は雨の新宿御苑をアニメーションに落とし込むのがとてつもなかった。雨の日に訪れてみたくなる映画です。そしてここが新海誠監督作品において1つのターニングポイントのように見えます。なぜならただの別れで終わらず、希望のある終わり方だったので。
3. ほしのこえ~言の葉の庭を見てきた上での天気の子感想
わかりやすく痛快なエンタメとして洗練されてました。何より男女が別れて終わりでなく、最後に再会する。この別れて再会するというのが起承転結の転結にガッチリとはまって見終わった後の感慨を深めています。成就した恋愛ほど語るに値しないものは存在しないとも言われますからね。ラストシーンを再会で締めるのはとてもいい。
それにしても別れた転で終わらせないとは監督丸くなったな。
4. 君の名は。
興行収入250億のメガヒット。新海誠監督作品ではなく君の名は。の監督作品というようにまでなった映画。今まで自分みたいな一部のオタクしか知らなかったものが多くの観客に受け入れられたのはそれだけの理由があるし、さんざっぱら語り尽くされたでしょう。それにしても最初からいきなり上映館を多く取ったプロデューサーがすごいよ、オールインして当てたんだから。
美麗な背景。明快なストーリー。謎が次々と明かされていく快感。クライマックスの疾走。そして決定的なラストシーン。アニメのアの字も知らなさそうな体育会系のあんちゃんまで「君の名は。3回見た!」と言った時は驚きました。
今作は、というよりこれからの新海誠監督作品はすべて良くも悪くも君の名は。と比べられ続けるでしょう。天気の子は君の名は。ほどのド級メガヒットにはさすがにならないと思います。しかし前作のネームバリューが強いし今作も後味の悪さも何もないし、おもしろいので売れるでしょう。デートムービーにもぴったりなんじゃないですか、彼女いないからわかんないけど。
5. それから
おそらくこれからは
①遠くからきた少年が
②不思議な力を持った少女と出会って
③仲を深めていって
④事件が起こり一度は別れ
⑤事件を解決し最後に再会する
という流れのものが続くのではないでしょうか。
しかしそれが悪いのではありません。自分はこういうのが見たいし、重要なのはその過程をどう料理していくかです。
こういうふうになんでも一般化して型にハマってるからつまらないなどと難癖をつけることが悪。